よう、最近「キユーピー」の「ユ」が小文字の「ュ」ではなく大文字の「ユ」だと知った張飛だ❗
まず最初に先月のブログから今回のブログまでに、ラジオ、雑誌、新聞の3つの媒体で俺の短歌が掲載(または紹介)されたから、紹介させてくれ❗
まずは、NHKラジオ第一の「ラジオ深夜便 ほむほむのふむふむ」 (9月3日放送分)で紹介された短歌がこれだ❗
東京へ初めて行くと標準語だらけでまるでドラマの世界
石井啄也
「ラジオ深夜便 ほむほむのふむふむ」NHKラジオ第1
石井啄也が俺のラジオネームだ。この短歌は俺が高校生のときに、受験で初めて東京に行ったときを思い出して作った短歌だ。
その頃の俺は、標準語の会話というのを月9とかのテレビドラマでしか聞いたことがなかったから東京で初めて聞いた生の標準語の会話がドラマの世界みたいに凄くかっこよく感じたんだ。ほむほむはこうコメントしてくれていた。
言葉で世界が作られているっていうことがあらためてわかる感じ(中略)それが凄くね、鮮烈に伝わってくる歌かなというふうに思いました。
「ラジオ深夜便 ほむほむのふむふむ」NHKラジオ第1
紹介してくれたことに感謝したい。
次は、『NHK短歌 2023年10月号』に佳作として掲載された短歌だ。
「言い方を考えろよ」と少年が震える声で大人に叫ぶ (山崎聡子選)
『NHK短歌 2023年10月号』NHK出版
ペンネームは、石井啄也 だ。これも実は、20年くらい前に旅行で東京に行ったときの思い出を詠んだ短歌だ。
電車のなかで中学生くらいの少年の体が、怖そうな雰囲気の大人の男性の荷物に少し当たってしまった。その時男性が「気をつけろや!」と怒ったときに(たしか男性は関西弁だった)少年が「言い方を考えろ!」と震えるような声で叫び返したんだ。
すると、男性はびっくりしたようでそれ以上なにも言わなかった。正論すぎてなにも言えなかったんだと思う。たぶん少年は怖かったと思うが、言うべきことを大人に対して言いきったことが俺は凄いなぁと感じた。
選者に心から感謝したい。
そして、 『NHK短歌 2023年10月号』 には更に、俺が『三国志』についての短歌を添えた文章が掲載された❗「読者はどっちをよむ? 小説とマンガ」のコーナーだ。これだ❗
このブログで最初に紹介したのが『三国志』だし、『三国志』は俺の原点みたいな本だから短歌と文章が掲載されてめちゃくちゃ嬉しい❗劉備兄貴や関羽にも報告したい。きっと喜ぶだろうなあ。俺の文章と短歌を掲載してくれた編集部の人に心から感謝したい。
「読者はどっちをよむ?」のコーナーは毎回お題が違うからまた気になるお題があれば投稿してみたい。俺は原稿用紙に書いて封筒で送ったが、メールでも投稿できるみたいだから、みんなも気になったらチェックしてみてくれ。
そして、9月23日(土)の日本経済新聞の日経歌壇 (穂村弘選)に掲載された俺の短歌がこれだ❗
俺が働いている会社は、衛生面に凄く厳しくて毎月検便を行っていて便を提出する締め切りがある。
先日、会社で4、5人で一緒に作業をしている時にTさんという男性がこんなことを言った。「わし、最近便秘ぎみやから検便の締め切りに間にあうか不安なんや」すると、20歳くらいの若いSくんがこう言った。「大丈夫っすよ。検便代行サービスに頼んだらいいんすよ!」
これを聞いて俺も含めて、みんな爆笑したんだが驚いたのはOさんという女性が笑っていたことだ。Oさんは真面目でおとなしくて冗談を聞いてもめったに笑わない。そのOさんが「検便代行サービス」という言葉を聞いて「ふふっ」と押し殺したような声で笑ったんだ。
その理由を俺は後で考えてみたんだが、「検便」と「代行」という本来結びつかない言葉が結びついた時の破壊力というか、面白さがOさんを笑わせたんじゃないか、と思った。そんな出来事を夢のなかという設定で短歌にしてみたんだ。
選者からのコメントも掲載されていた。心から感謝したい。
他にも嬉しいことがあった。読書アプリ「ブクログ」の友達の☆ベルガモット☆の短歌が『NHK短歌 2023年9月号』に佳作として掲載されて、5552の短歌が9月10日(日)の中日新聞の中日歌壇(小島ゆかり選)に掲載されたんだ❗
まずはベルガモットの短歌がこれだ❗
火の付いた曜日の朝に締め切りの迫る仕事を片付けてゆく(山崎聡子選)
『NHK短歌2023年9月号』NHK出版
まず、火曜日のことを「火の付いた曜日」と表現しているところが凄く面白い。歌人の木下龍也は著書でこう書いている。
すでに名付けられた「もの」の意味を分解し、言葉による固定を流動させることによって詩を生む
「天才による凡人のための短歌教室」木下龍也著(ナナロク社)
そして、三句目以降を読むと「火の付いた曜日」がヒントになって読者の頭のなかに「お尻に火がつく」という言葉が自然と想像できるようになっていて短歌の構成も面白いなあ、と思った。
次に、5552の短歌がこれだ❗
よく読むと、この短歌には5552の感情が直接書かれてはいない。しかし、評にもあるように5552やおばあ様の心情が凄く迫ってくる感じで胸を打たれた。『NHK短歌 2023年10月号』で歌人の吉川宏志がこんなことを書いていた。
くどくどと説明するより、むしろ読者の想像に委ねるほうが、歌のイメージは大きく広がってゆきます。上手な俳優は、セリフで心情を上手く述べるのではなく、黙っているときの表情で、思いを語るような演技をすることが多い。
『NHK短歌 2023年10月号』NHK出版
それと、以前読んだ短歌入門書(『ここから始める短歌』梅内美華子著)に歌人の小島ゆかりについて、オノマトペ(擬態語、擬音語、擬声語のこと)の巧者と書いてあった。その小島ゆかりが「じゃらりじゃらり」という5552の詠んだオノマトペを高く評価している点も凄いなあ、と感じた。
ベルガモット、5552、あらためておめでとう❗
じゃあ、今回もおすすめの本を紹介するぞ❗
人気歌人、穂村弘の第四歌集
こんな奴におすすめ❗
- ユニークな短歌が好きな奴
- 口語の短歌を読みたい奴
- 想像力豊かな短歌を読みたい奴
概要
この本は☆ベルガモット☆のブクログのレビューを読んで、気になって読んだ。人気歌人、穂村弘の第4歌集。彼は本書で、第23回若山牧水賞を受賞した。第1歌集の『シンジケート』も面白かったが、この歌集もめちゃくちゃ面白かった。読んでいて思い出したのが歌人、木下龍也のこんな言葉だ。
穂村さんからは想像世界へのまなざし、吉川さんからは現実世界へのまなざしを学んだ。
『天才による凡人のための短歌教室』木下龍也著(ナナロク社)
目には見えない想像世界を詠んだ短歌がこの歌集にも、多く収録されていた。それと同時に、子供の頃の思い出を詠んでいる短歌が多くて共感できる短歌も多かった。
では、いくつか紹介したい。
なんだろうときどきこれがやってくる互いの干支をたずねる時間
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
確かに、不思議とお互いの干支を気がついたらたずねている時ってある。あとは、星座とか。もう少し頻繁におとずれてくるのは、血液型をたずねる時間。
オール5の転校生がやってきて弁当がサンドイッチって噂
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
小学生とか、中学生の時は転校生が入ってくるとみんな興味深々で噂していた記憶がある。しかもオール5の転校生ならば余計に興味の的になるだろう。
ちなみに、俺が中学生の時に風邪をひいて一日だけ休んで学校に行くと、俺が休んでいる間にニュージーランドからの転校生がやってきていた。しかも、隣の席になっていたから急に学校が異世界になったように感じた。
先生がいずみいずみになっちゃってなんだかわからない新学期
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
たぶん、「佐藤いずみ」とかの名前の女性の先生が「泉」という名字の人と結婚して「泉いずみ」先生になったのだと思う。
遠足のバスがどこだかわからなくなってくるくる回り出す空
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
遠足でのバスは覚えてないが高速バスに乗って旅行するときに、道の駅などでトイレ休憩のために降りてまた乗ろうとすると、バスがめちゃくちゃたくさん並んでいて迷う時がある。「回り出す空」という表現が面白い。
「大切なお知らせ」の白い封筒が夜のピアノの足下にある
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
大人にとっての「大切なお知らせ」が、子供にとっても「大切なお知らせ」とは限らない。
くてんかなとうてんかなとおもいつつ。をみつめている風の夜
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
。が句点(くてん)で、が読点(とうてん)なのだが、いまだに俺は思いだせないときがよくある。
髪の毛がいっぽん口にとびこんだだけで世界はこんなにも嫌
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
何かの拍子に世界が天国にも地獄にもなるということを、とても身近な例で表現されているとても好きな歌。
超長期天気予報によれば我が一億年後の誕生日 曇り
『水中翼船炎上中』穂村弘著(講談社)
この歌集のなかで、一番俺が好きな歌。想像世界へのまなざしにあふれている。そして「一億年後の誕生日」が晴れでも雨でもなく、「曇り」という中途半端な天気というところも面白い。
まとめ
この歌集は著者の現在からスタートして、少年時代に戻ってまた現在に向かって章ごとに進んでいくという珍しい構成になっている。著者の半生を短歌で振り返る、と言ったら言い過ぎかも知れないがそういう印象を持った。これからも、折に触れて読みたい。
最後に
先日、俺は香川県高松市の史跡高松城跡 玉藻公園へと行ってきた。最近は、瀬戸内の島々で行われる瀬戸内国際芸術祭が注目されていることもあって外国人観光客も多く訪れるらしい。この日も、外国人観光客らしい人を何人か見かけた。
高松城は、またの名を玉藻城と呼ばれている。その由来は万葉集で柿本人麻呂が讃岐の国(今の香川県)の枕言葉に「玉藻よし」と詠んだことにちなんで、このあたりの海が玉藻の浦と呼ばれていたことによるといわれている。
専用駐車場からすぐの所にある旭橋(あさひばし)と、旭門 。門に対して斜めにかかる旭橋は敵に横方向から攻撃できる構造になっていて、敵の侵入を防ぎやすい。
旭橋から見た艮櫓(うしとらやぐら) 。重要文化財に指定されている。ちなみに、この城の掘には瀬戸内海の海水を引きこんでいる。水城(みずしろ)といわれる構造の城だ。
間近から見た艮櫓。
公園からは、高松シンボルタワーというビルも見える。(写真で見える一番高いビル。四国で一番高い建築物)そのすぐ近くにはJR高松駅もある。
桜御門。昭和20年(1945年)の米軍による高松空襲で焼失したが、令和4年(2022)年、77年ぶりに復元され蘇った。
披雲閣(ひうんかく)。重要文化財に指定されている。藩主の住居として使われていた。
月見櫓(つきみやぐら) 。重要文化財に指定されている。出入りする船を監視する役割を持つ。
そして、俺が一番楽しみにしていたのはこれだ❗
高松城の内堀を小さな和船に乗って遊覧する城舟(じょうせん)体験である。午前10時から30分ごとに1日9便出ている。(12月から2月は運休)乗船料金は大人(高校生以上)500円、小人(5歳以上)300円。(5歳未満は乗船できない)乗船時間は約30分。
乗船前に、とても気さくな船頭の人が記念撮影してくれた。この日はかなり暑かったので、このあと法被は脱いで乗船した。
一緒に鳩も乗船。このあと、どこかに飛び去っていった。
船にずっとついてくる魚たち。鯉(こい)かと思いきや、実は鯛(たい)である。掘が海とつながっているから、掘には鯛やヒラメなどの海の魚がいる。船に乗ると、鯛のエサを船頭の人がくれるのでエサやりもできる。このエサを狙って魚たちはずっとついてくるんだ。
船から見た天守台。この上に高松城の本丸があったそう。
天守台を間近で見る。
鞘橋(さやばし)。本丸と二ノ丸を繋いでいる唯一の連絡橋。敵が攻めてきたときに簡単に壊せるように、当初は屋根はなかったらしい。
二ノ丸跡の石垣。430年前に作られて以来当時のままらしい。石の色が違うのは潮の干満によるため。
水門 。潮の干満による水位調整のため設けられている。とても、楽しい城舟体験だった。
ちなみに、鯛のエサやりは船に乗らなくても、エサやりスポットで写真のようなガチャポンでエサを買ってエサやりすることもできる。
補足だがさっき紹介した披雲閣はゴールデンウィークに建物の中が一般公開されることもあるらしい。時折立ち寄りたい癒しスポットだ。
じゃあな。
(次回は10月29日(日)に更新予定)
張飛さん、こんにちは♪
掲載ラッシュですね!
凄いの一言!
感想はブクログの方に書きますね。
穂村さんの『水中翼船炎上中』は私も、冬になって図書館に行けなくなったら、積んであるので読もうと思っています。
その時にまた、ブログにお邪魔するかもしれません。
高松城玉藻公園のレポート楽しく読ませていただきました。
私は、子供の頃は亡き父が転勤族だったため、日本全国、転勤についてまわったのですが、四国にだけはいったことがなくて、四国のことは良く知りません、四国も気候や自然に恵まれた素敵なところみたいですね。
まこと、ブログを読んでくれたうえにコメントもくれてありがとう!
その時その時で短歌を作る数に結構波があって春頃に比べると夏以降は、少し多く短歌を作れてるからそれが良かったのだと思う!これからもコツコツ楽しみながら投稿していきたい!この歌集のまことのレビューも楽しみにしてるぜ!
そうか、まことのお父様は転勤族だったんだな。おれは学生時代に何年か東京に住んだことがあるくらいで、それ以外ほとんど四国の香川県で生活してる。四国は最近は、瀬戸内海の島々の美しさが海外でも注目され始めてるようで、俺もたまに島巡りをする。だから今度は島巡りの様子もブログでアップしてまことにも少しでも四国を旅をしているような気分を味わってもらいたいなあと思ってるよ!