山形文学講座(講師は穂村弘)に参加してきた

よう、今山形にいる張飛だ❗

日曜に更新する予定だったが早くブク友ほむほむ短歌会のみんなに、お伝えしたくて予定より早く山形文学講座とその後の懇親会について紹介したい❗

バスで東京まで行って、その後新幹線に乗り込む。

「つばさ」というカッコいい名前の新幹線。

これが、新幹線「つばさ」。

山形駅に着くと綺麗な提灯がお出迎え。

その後、まことの教えてくれたメトロポリタン山形というJR山形駅の構内にあるホテルに荷物を半分ほど預けた。駅の構内にあるのでとても分かりやすくて、助かった。まこと、教えてくれてありがとう❗

そして、いざ山形文学講座の会場である遊学館に向かう。(その途中で食事をとった)

ここが遊学館。徐々に緊張が高まってくる。

受付を済ませて、会場の研修室の中に入って座っていると「石井さんですか?」と声をかけてくれた女性がいた。まことである❗まことは、いつもブクログでコメントを書いてくれている時の印象のとおり、飾らず誠実で優しい雰囲気の女性だった。なんと、お土産に山形のワインをくれた❗

写真は、ホテルに帰って撮影したまことがくれたワイン。香川に帰った時にぜひ美味しく頂きたい。まこと、ありがとう❗

まことに、挨拶したあとは一旦別の席に座っていよいよ講座が始まった。今回は事前に希望する人が短歌を提出し、そのうちの16名の短歌がテキストに掲載され穂村弘の講評を受けることができることになっていた。

俺の短歌は3番目だった。正直、目の前で穂村弘に自分の短歌を講評してもらうなんてめちゃくちゃ緊張した❗テキストに掲載してもらった短歌は5首でそのうち穂村弘に講評してもらった短歌は次の3首である。

歯ブラシで髪をとこうとした時に心底思う疲れていると

夢を追うことを絶対やめないで夢がこけちゃうこともあるから

信長と光秀がすれ違いたり 生まれ変わって渋谷の駅で

「山形文学講座」のテキストより

一首目については、ブラシだと変じゃないけど「歯ブラシ」だとヤバい感じですね、とユーモアを交えて講評してくれた。タクシーを降りるときに、「ごちそうさま」と言ってしまうのと同じ誤作動のようなもの、とも言っていた。

また、短歌は語順が命で、この短歌は語順がいいと言ってくれた。最後が「疲れていると心底思う」ではダメで、散文になってしまうと言っていた。

二首目については、下の句が面白いと講評してくれた。上の句の「夢を追うことを絶対やめないで」は慣用表現で、これだけでは説得されないが下の句の夢の方が勝手にこける、というのが面白いと言ってくれた。

三首目については、なんかこんな嫌な感じってありますよねと言ってくれていて、「この人は発想が面白い」と講評してくれて、とても嬉しかった❗

それと、俺は聞き逃していたんだがオンラインで参加していた☆ベルガモット☆のコメントによると「展開がアート」「組み合わせにセンスがある」という講評もしてくれていたらしい。☆ベルガモット☆、教えてくれてありがとう❗

全員の講評と、トークタイムが終わった後に質問の時間があったのだが、俺はこんな質問をさせてもらった。「『短歌の友人』に書いてある、結句に出る口語短歌の弱点とは何か」である。

それに対して、穂村弘は口語は結句のバリエーションが少なく体言止めになりがちで、(体言止めじたいがダメというわけではない)他にも例えば「食べる」という終止形のときにも文語のような非日常感や高揚感が出にくいと言っていた。

そのため、口語では「いいさし」とか「倒置法」なども有効と述べていた。ただ最後に、時代的に文語が読める人が少なくなってきているので、どっちがいいとははっきり言えなくなってきているとも言っていた。

この点に関しては完全に理解できたとは言いがたいので今後も勉強したい。

講座が終了したあとは、サイン会となった。会場の外に穂村弘の著作が並んでいて好きな本を買って、その本にサインをしてもらう。俺はまだ読んでなかった『はじめての短歌』を選んでサインをしてもらった。

俺にとっての宝物になった❗その時、日経歌壇などに投稿していることを伝えると覚えていてくれて、先週掲載された白髪のギターリストの短歌も「面白かったです」と言ってくれた。

サイン会終了後は、近くの焼き肉屋に行って懇親会が始まった。焼き肉をほぼ食べ終わった時に、主催者の人が「こっちどうぞ」と穂村弘の横を譲ってくれて隣で話をすることができた。

俺がした質問は「『短歌の友人』で「言葉を軽く握る」のが大事とありますが、具体的にはどういうことですか?」という質問だった。

穂村弘は「何でも持ったことないものは、最初強くしっかり握りますよね。同じように短歌を作り始めた人は全部を書こうとする。でも、慣れてくると軽く握るだけでヌンチャクを振り回すようになったりできる。例えば、短歌でいうと「15番線まであるホームねえお母さんねえお母さん」という短歌があります。これが言葉を軽く握った状態。逆にこれを「15番線まであるホーム故郷の駅はみな無人駅」と書くこともできるけど、それが言葉を強く握った状態です。」

メモしてたわけではないので細部は違うかもしれないが、穂村弘はこう答えてくれた。完全に理解できたわけではないが、とても勉強になった。

他にも「『水中翼船炎上中』で、賞味期限が3年前の明日であるプリンを父が私の前に、という短歌がありますが、実話ですか?」と質問すると、「父が昭和の時代の薬を大量に持ってきたことがあるんですよ。さすがに、昭和の薬は飲めないんじゃないかと思ったんです」とユーモアをこめて答えてくれて、聴いていた人も凄く笑っていた。

その後、穂村弘と一緒に写真を撮ることができた。まことが「良かったら、私がとりましょうか」と言ってくれたので、お願いしてとってもらった。

左が俺である。宝物の写真となった。まこと、本当にありがとう❗

その後は、近くのバーに移動して二次会となった。穂村弘は、20時すぎの新幹線で東京へ帰るということだったのでそれほど長い時間ではなかったがここでもいろんな話を聞くことができた。

とても感動したのはまことが、ブク友ほむほむ短歌会のことを話して、5552と☆ベルガモット☆の穂村弘へのメッセージをノートにメモしていて穂村弘に伝えていたことである。まことの優しさに感動して泣きそうになりながら俺は聞いていた。5552と☆ベルガモット☆のペンネームを伝えると5552のペンネームを言ったときに「月見だいふくさんは、ラジオに投稿してくれてましたね」と覚えているようだった。まことが、2人のメッセージを書いた紙を渡すと「嬉しいです。ありがとうございます」と感謝していた。

短歌ください、の話になった時に穂村弘は「月に2000首くらいきますからね。なかには、俳句みたいなのとか短歌じゃないものもあります。毎月掲載されてるような人は300首とか送ってくれてるんですよ」と話していた。

終了間際に、俺は「短歌と関係ないんですが穂村先生の服は雑誌とかで見てると、いつもおしゃれですがどこで買ってるんですか」と質問すると「知り合いの方で服をくれる方がいてその服を着てるんです。服は長く着れますからね。昔は本当に服を気にしてなくて、どんな時にフリースを着たらいいかとかもわかってなかった。ある時、フリースを着ないで仕事にいくと「今日はフリースじゃなくてありがとうございます」と言われたこともあります」と話してくれて、この話にはみんな大爆笑だった。

穂村弘はどんな話にも、丁寧に答えてくれてラジオやテレビで見るとおりの素晴らしい人柄だった。まことも、俺が穂村弘と話ができるように座る席を考えてくれたり、帰りのタクシーのことを心配してくれたり、いつも頂いているコメントの印象のとおり優しくて温かい人柄だった。

今回、本当に楽しくて有意義な時間を過ごすことができた。誘ってくれたまことに、心から感謝したい。まこと、本当にありがとう❗また、ぜひ山形に来たいと思う❗

(次回は、8月25日(日)に更新予定)

4 件のコメント

  • 張飛さん、おはようございます♪

    一番乗りしちゃいました。
    今、接骨院に行って帰ってきたところです。
    昨日は、お疲れになりませんでしたか。
    今頃、斎藤茂吉記念館にいらっしゃるのでしょうか。
    今朝、ニュースで奥羽本線が運休しているといっていたので、大丈夫かと思って調べたら、上りではなく下りの方が運休しているみたいだったので、大丈夫かとは思いましたが。
    張飛さん、昨日はこちらこそ、ありがとうございました!
    懇親会も十数年ぶりに参加したので、ひとりでは参加しずらく、一緒に参加してくださりありがたかったです。
    張飛さんは、人の言われた言葉をよく覚えていらっしゃいますね。
    私は、昨日のことなのに、そういえばそんなこと話していたっけなあ、という感じでした。
    でも、香川県から本当によくいらっしゃってくださいました。
    ありがとうございます。
    お土産のワインはそんな張飛さんへのねぎらいです。
    どなたか、気の置けない方々とでも、飲んでいただければと思います。
    穂村先生の講評もよかったですね。
    張飛さんの作品は、なんか血の通った温かいかんじがしてよかったと思います。
    私は、懇親会では、ずっと池上先生とお話をさせていただいていたので、張飛さんが穂村さんと、どんなお話をされていたのかわからないところもあったのですが、ブログでよくわかりました。
    再来年、また穂村弘さんがいらしたときには、ベルガモットさんも交えて参加していただければと思います。
    5552さんのことは、やっぱり穂村さん覚えてらっしゃいました。

    • まこと、おはよう!昨日は本当にありがとう!昨日は、まことたちと話が出来て嬉しくて疲れは、ほとんどなかったよ!

      今日は、斎藤茂吉記念館に朝の9時の開館と同時に行ってきたよ!とても楽しめて短歌ポストという短歌の投稿ポストがあって一首投稿してきたぜ!(記念館のホームページを見ると、ハガキでも投稿できるらしい)今は、東京へ向かう新幹線に乗ってる!

      まことが教えてくれなかったら、今回の講座のことは絶対知ってなかっただろうし山形に来る機会もなかったと思うから、こちらこそ心から感謝したい!ワインは帰ったら早速飲みたいと思う。俺の母親も好きなんだ!ありがとう!

      俺の短歌のことを温かな短歌と言ってくれてありがとう!いろんな短歌があるが、やっぱり読んだ人の気持ちが温かくなるような短歌を目指したいと思ってるから。

      再来年の講座はまだ確約はできないが、仕事の都合をつけてぜひ参加したい!まことをはじめ、昨日会った山形の人たちはみんなとても誠実で優しいし、景色も風光明媚でまた来たくなったよ!今回の講座に誘ってくれて、本当にありがとう!

  • 張飛さん、まことさん、こんにちは!
    講座参加お疲れ様でした。
    有意義な時間となったようで良かったです☆
    今、穂村さんのラジオで聞いているお声で「月見だいふくさんは〜」のお言葉が再生されて頭の中を回ってます。
    思わずニヤついてしまってます。
    まことさん、お気遣いありがとうございました!
    穂村さんとツーショットを撮られた張飛さん、うらやましい!
    真ん中の八村塁さん(たぶん)がいい味出してます。
    張飛さんの短歌も選ばれて良かったですね。
    張飛さんの短歌は、対象への愛あるユーモアがありますよね。
    穂村さんへの質問「言葉を軽く握る」というのは、スポーツで言うと、力むより、力を程よく抜いたほうが、良い結果が出る、というようなものかな、と理解してます。スポーツしないんですけど。
    そう理解(違うかもですが)してても、実行するのは私のような凡人にはものすごく難しいですけどね。
    ストレッチして身体をほぐすように、頭をストレッチして言葉の筋肉をほぐせないかな〜

    • 5552、コメントありがとう!無事香川の家に着いたよ!

      5552がラジオに投稿してるっていうのはまことや俺は話してなかったと思うのに、ほむほむ自身から言ってくれて驚いたよ!多くの投稿のなかで、5552のことを覚えていたのは本当に凄いと思ったしそれだけ印象に残ってたんだと思う!
      ツーショット写真は、俺自身が引っ込み思案で迷ってたんだがまことがとってくれると言ってくれて、嬉しかったよ!憧れのほむほむとのツーショットで、顔が若干緊張しちまってるがな(笑)

      俺の短歌を愛あるユーモアがあると言ってくれてありがとう!まさしく、それが俺が目指したい短歌なんだ!

      「言葉を軽く握る」というのは、凄く気になっていたから質問できて良かったよ!たしか『短歌の友人』にも力まないことみたいなことを書いてたような気がする。「言葉の筋肉」って表現は凄く的確だなあと思う!軽く握っている具体例の短歌も教えてくれたし、今後しっかり考えたいと思う!

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