香川県の心霊廃墟「カッパ道場」はガチでヤバいスポットだった

「ここ、マジか!?」

それを見つけたのは、「カッパ道場」の探索をあらかた終えて「もうそろそろ帰ろうか」と話をしていたときでした。

僕は急いでカメラのシャッターを切り、辺りを見回しました。僕らが見つけた「それ」以外に異変はないか・・・、万が一のことも考えました。

「誰もおらんよね?もう帰ろう・・・!」

気がつくと喉がカラカラで、手は妙に汗ばんでいます。

廃墟から出て車に飛び乗り、「カッパ道場」から離れるまでの間も、いろんなことが頭をよぎりました・・・。

 

 

香川県の心霊廃墟「カッパ道場」

正式名称は「修養団日盛山道場」

香川県さぬき市の日盛山山頂にある廃墟で、香川県では「中村トンネル」「林田港」に次いで有名な心霊スポットです。

噂では、

  • 昔は不良更生施設だった
  • 地下の浴場で集団自殺があった
  • 屋上から飛び降り自殺があった
  • 中に入ると「こっちにおいでよ」と声が聞こえる

などと言われていますが、カッパ道場はかなり謎の多い心霊スポットで、なぜか様々な情報が錯綜しています。

なぜ「カッパ道場」と呼ばれているのかも不明です。

実は香川県にはこことは別に「公益財団法人 喝破道場」という施設があります。

「公益財団法人 喝破道場」は高松市の五色台山中にあり、非行少年や、ニート、ひきこもりを受け入れて更生、自立させることを目的とした施設ですが、1984年に更生中の少女が変死したため一時閉鎖させられるという事件がありました。

僕が思うに、「日盛山カッパ道場」の噂は「公益財団法人 喝破道場」と混同されて広まったものなんじゃないかなと・・・。

もしかすると「カッパ道場」という名前自体、「公益財団法人 喝破道場」が由来なのかもしれません。

しかし、カッパ道場について調べていくうちに、比較的信憑性のある情報もいくつか見つかりました。

  • もともとは剣道の道場だった
  • 日盛山は地元では桜の名所で、これらの桜は終戦前後に亡くなった子供たちの冥福を祈って植樹された
  • この山の桜の木で首吊り自殺があった

以上のようなものです。

心霊スポットと言われる場所はどこでもそうですが、尾ヒレハヒレのついた噂が独り歩きします。そこが心霊スポットの面白いところでもあるんですが、噂の発端となる何かしらの曰くがあることもやはり事実のようです。

グダグダ言うとらんととりあえず行ってみようや

「香川の心霊廃墟といえば、どこを思いうかべますか?」

もし、そんな質問をされたら、香川県の心霊マニアたちはきっとクイ気味でこう即答します。

「あ、カッパ道場です」

というわけで、今回もオカルト好きな友人マートン(仮名)を誘って、数多くの謎や疑惑をかかえた「カッパ道場」に行ってみることにしました。

 

 


『カッパ道場かかっぱ寿司か知らんけども、謎はすべて俺が解き明かす!ジッチャンの名にかけて!』

 

 

僕の祖父は父が小学生の頃に他界しており、顔も見たことがなく、どんな人だったのかも知りません。今ふと気がつきましたが、そういえば写真すら見たことがありません。

 

 


『その心意気やよし!』

 

 

日盛山に着いたのは午前0時前。そんなに大きな山ではないので山頂までは車ですぐです。

山頂までの道は細く、街灯もありません。

ちょうどこの頃、日盛山付近では霧が出始めていました。

この光の筋は車のヘッドライトです。霧がだいぶ濃くなっているのがわかります。

山道を進むにつれ、霧はより深くなり、視界がさえぎられ危険を感じるほどになってきました。

まるで僕らがカッパ道場に近づくことを、得たいの知れない何かが拒んでいるかのようです。

 


『暗いなぁ、怖いなぁ、イヤだなぁ。

 

 

うろ覚えの稲川淳二氏のモノマネをする僕を助手席に乗せて、マートンは慎重にハンドルを切っていきます。

数分後、僕らは山頂へと無事たどり着きました。

山頂にはちょっとした平地があって、普段なら街が一望できそうな場所です。

「天気がよければ見晴らしがよくてきっと気持ちええやろうになぁ・・・」

そんなことを思いながら、僕らは今まさに目の前にある心霊廃墟と向かいあっていました。

荒らされた廃墟と噂の真相

カッパ道場の外観です。

ガラスはすべて割られていて落書きがひどい。表は雑草が生い茂っていて、現在はまったく管理されていない様子です。

石碑の文字は削られていて読めませんが、おそらく正式名称の「修養団日盛山道場」の名が刻まれていたのではないでしょうか。

それでは、さっそく廃墟の中へ。

カッパ道場は山頂の片すみ、斜面の上に建てられています。屋上、地上1階、地下1階とフロアがあって、地下1階からさらに下に降りると浴場、トイレがあります。

1階には2つの広間と、祭壇のある仏間のような部屋がありました。

広間の床は抜けまくっていますが、残っている部分を見ると確かに剣道の道場に使われているようなフローリングです。

過去にボヤがあったせいで焦げている箇所があります。

噂では、「中に入ると『こっちにおいでよ』と声が聞こえる」らしいので、いったん広間の真ん中で立ち止まり耳をすませてみます。

 

 

 


『・・・』

 

 

 


『・・・』

 

 

 

 


『どう?聞こえる?』

 

 

 

 


『え?何が?』

 

 

 

マートンは声がするという噂を知らなかったようです。

1階はひと通り見て回れたので、次は「飛び降り自殺があった」とされる屋上へと向かいます。

屋上へ上るにはいったん外に出て、建物の中央部分にあるこの階段を使います。地下に降りるのもここの階段からです。

 

せまい階段を上って、

ここが屋上です。

壊れた机が逆さまの状態で放置されている以外、特に何もありません。

 

 


『どう?聞こえる?』

 

 


『だから何が?』

 

 

 


『そりゃ死者の叫びとかささやきとか・・・いろいろあるやろ』

 

 

 


『う〜ん・・・』

 

 


『あ、』

 

 


『今、屁こいたやろ?』

 

 

探索を続けます。

 

集団自殺のあった地下浴場へ

僕はここに来る前、カッパ道場について調べているときからカッパ道場の最恐ポイントは「集団自殺があった」とされる「地下の浴場」だと考えていました。

だって、どう考えてもヤバすぎるじゃないですか?

心霊廃墟の地下にある浴場。しかもそこでは集団自殺があった。

これは何が起きてもおかしくない。霊感皆無の僕たちにも、とうとう霊を目撃するときが訪れるのかもしれません。

これまで香川県内のいろんな心霊スポットに行ってきましたが、廃墟系はカッパ道場が初めてでした。暗い地下へと続く階段・・・。そこへ足を踏み入れるのはやはり相当の覚悟が必要です。

できるだけ息を整え、鼓動を静めながらゆっくりと階段を降りていきます・・・。

廃墟特有の埃やカビの臭い、そのうえ天気のせいもあってか湿気がすごくてむせそうになります。

このとき僕たちはとりあえず浴場を見てみたかったので、地下1階の探索を後回しにしました。

 

もし地下1階を先に見ていれば、僕たちはその時点で探索を中断していたかもしれません。

 

地下1階からさらに階段を降りるとちょっとしたスペースがあります。

まるで車を2~3台停められるガレージのようなスペースです。

写真右奥の入り口の先に問題の浴場があります。

フラッシュをたいて撮影しているので写真では伝わりにくいかもしれませんが、懐中電灯がなければ当然真っ暗です。

「いよいよか・・・」

懐中電灯の照らし出す小さな光の円のなかへ視神経を集中させます。

いやがおうにも激しくなる鼓動が、まるで頭蓋骨にまで響いてくるようです。

おそるおそる通路入り口に一歩踏み入れると、すぐ左手にタイル張りの部屋があるのが見えました。

 

「うおお・・・、ここかっ!」

 

集団自殺のあったと言われる地下浴場です。

 

無機質なコンクリートとタイルの壁、くすんだステンレスの浴槽。床には割れたガラスの破片が散らばっています。

 

 

息苦しい。

 

 

しかし、

 

 

 

その息苦しさの中ふと気づきました。

 

「集団自殺をするには少し狭すぎないか?」

 

浴場の広さは四畳半くらいでしょうか。

おどろおどろしい恐怖の先入観にまみれた僕から見ても、この浴場は「集団自殺」をするには少し狭すぎるように感じました。

 

 

浴槽のなかをのぞいてみると、古そうなエロ本が捨てられていました。

漂う空気は確かにただ事ではない。でもここで集団自殺というのは、どうも疑わしい・・・。

僕らはいったん浴場を出てさらに通路の奥へと進んでみることにしました。

 

 

扉の壊れたトイレがあり、ここで行き止まりのようです。

トイレのなかものぞいてみましたが、あまりの汚さにすぐ引き返しました。

やはり僕らに霊感がなさすぎるんでしょうか。

期待していた地下浴場でも特に異変は起こらず、噂の真相を目の当たりにすることができませんでした。

「あとは地下1階を見てから、そろそろ帰ろうか?」

足早に浴場を後にして、僕らは地下1階へともと来た階段を戻りました。

 

謎と疑惑の「カッパ道場」

地下1階の部屋に入る前から、何か違和感がありました。

浴場へ向かうときに1度通りすぎた場所です。

さっき通ったときは、地下に降りる緊張感と浴場のことで頭が一杯だったせいかまったく気がつきませんでした。

「あれは何やろう?」

地下1階の入り口前、狭い踊り場の手すりに何かが掛けられています。

「ん?何かの布きれ?」

 

 

部屋の中をのぞいて懐中電灯で床を照らすと、そこにも何か布きれのようなものが散乱しています。

 

近づいてそれを拾い上げたとき、頭が混乱しました。

 

 

そこに散乱していたのは、女性の服や下着でした。

 

「これはどういう・・・、えっ、もしかしてこれって・・・」

 

マートンのほうを振り返ると、マートンも少し驚いた顔をしています。

 

 


『なぁ、これ・・・もしかして・・・DQNたちがここに無理矢理連れ込んでってこと!?』

 

 


『どうやろう・・・?』

 

 

確かに理由は定かではありません。

しかし、こんな場所に服や下着が散乱する理由なんて、たとえ何にしたってまともなはずがありません。

「ここはガチでヤバいかも」

部屋に誰もいないことを確かめると、僕は「すぐここから出よう」とマートンに呼び掛けました。

頭のなかは心霊廃墟の探索どころではありません。すぐ建物から出て車に乗り込みました。

ここがいったいどういう場所なのか。

僕は心霊スポット、廃墟というものを甘く見すぎていたのかもしれません。

 

 

本当に怖いのは、死んでいる霊より生きている人間。

 

 

「確かにそうかもしれない」

まだ霧の深い暗く細い山道をマートン車で下っているとき、そんな言葉が僕の頭のなかをグルグルと回っていました。

 

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